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2007-02-27 Tue 23:18
寄り道をしすぎた。では、三月二日午後九時過ぎの馬頭郎へと戻ろう。
満州軍総司令官クロパトキン大将の電話命令を耳にして、ラウニツ大将は苦笑いを浮かべた。 彼自身が予測したとおりの退却命令であったからである。 第二軍は大祝三堡と蘇湖堡を結ぶ線までに、三日の午前八時までに退却せよとの内容であった。 ラウニツ大将は、渾河西岸に布陣して、彰駅站附近の日本軍と対峙しているゴレムパトフスキー部隊を西岸沿いに撤退するよう下命した。 第二軍主力は、既に渾河東岸沿いに退却を開始していた。 ラウニツ大将の関心は、大王崗堡の第二軍経理倉庫の処分に移った。 同地は、鉄道支線の終点に当たる場所であった。 大将は、兵卒を動員して、砲兵・衛生資材等を貨物車に積み込ませて後送の準備にかからせた。 糧食・衣料等の兵站資材については、焼却を命じた。 列車へのあわただしい積み込み作業の傍らでは、馬糧のために蓄えられ,十メートルの高さにまで山積みされた高粱に火がかけられた。 この夜は、寒気は特に厳しかった。 この時、既に寒暖計は零下二十三度を記録していた。 附近にいた警備兵たちが、集まってきて、この巨大なかがり火で暖をとり始めた。 高粱の山を燃やす炎は夜空を焦がさんばかりに舞い登った。 その様は、あたかも火の城の如き、盛観を呈した。 From Abiko Business Consultants スポンサーサイト
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