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ツシマ沖の海戦(その百二十三)The Battle of Tsushima
2006-11-02 Thu 00:00
暫らく沈黙していた少将は、再び質問を重ね始めた。
しかも゜それは入念を極めた。
遂に堪りかねた秋山が、「失礼ですが、東郷提督が待たれているのですが」と、口に出すと、
「おお、そうであった」と、ネボガトフ少将は初めてわが身の置かれた立場を思い起こした風情で声を上げた。
そして、慌てて私室に引っ込むと、従兵に手伝わせてそそくさと礼服に着替えた。
少将の命を受けて、ニコライ一世の前甲板には乗組員全員が集合していた。
ネボガトフ少将は前艦橋に立ち、手すりから身を乗り出すようにして眼下の部下たちに訓示を始めた。
少将の軍服の両肩では黒鷲のついた金色の肩章が、朝の陽を受けてきらきらと輝いていた。
「諸子ニ告グ。諸子ハ今回ノ海戦ニ於イテ勇気ノ有ラン限りリヲ尽クシテ、皇帝陛下ト国家ニ忠節を捧ゲタリ」
しかし、と言葉を継いだとき、突然白い顎鬚で覆われた少将の顔が歪み、一筋の涙が頬を伝わって落ちた。
「今ヤココニ微弱ナル一団ガ残ルノミデアル。抗戦ヲ試ミテモ十分間ヲ待タズニ全滅ノ憂目ヲ見ルノハ明ラカデアル。故ニ、予ハ無益ナル流血ノ惨事ヲ避クル為、降伏シタリ」
 私は既に齢六十歳を数えている。別に余命を惜しむ筈はない。惜しむのはただ諸子の身上だけである。この際は一時の恥を忍んで、祖国の将来に尽くすことを考えて欲しい。
 「くれぐれも憤死するが如き軽挙に走らないでもらいたい。そのようなことをすれば一体誰が将来、露国海軍を再建することになるか。それに加えて、諸子の身辺には幾千の孤児を残すことになる。」
「降伏の責任はあくまでも予一身にある」
少将は涙声になって最後にそう繰り返した。
並んで立っていた幕僚たちもハンケチを眼に当てた。
文字通り声涙下る少将の訓示に聞き入っている兵員たちの間から嗚咽の声が漏れた。

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